10月20日(日)秋晴れの下、千照館第10回段級試験が執り行われました。
はじめに。踏まれ役でご参加頂きました皆様。朝の早い時間にご都合をつけて会場に足を運んでくださり、ありがとうございました。皆様のご協力のおかげで、無事に試験を開催する運びとなりました。心よりお礼申し上げます。
10回目を迎えた段級試験。
従来からの「実技試験」に加えて、「小論文試験」と「口頭試験」が加わりました。
実は、試験は、1か月前に始まっておりました。
今回から始まった小論文試験。千照館道場生の心得「丹足道八カ条」の理解度を判断するものです。受験を申し込んだ道場生は、ひと月前に、指導部三宅師範からの封書を受け取り、課題に取り組んでおりました。
封筒には、論文を書き出すまでに2つの扉があり、その趣向を凝らされた試験方法に、初めての課題に取り組む道場生への励ましと受け止め、日々考え考え抜いて課題に取り組みました。
試験後のランチ会で論文に話が及ぶと、一同その通りとうなづく設問あり、感じ入る八ヵ条が異なっていて、なるほどそういう向き合い方もあるのだと感心したり。試験当日までに、課題にとことん向き合ったことで自分の生き方、自分の在り方を見つめ直す機会を得た。試験日への気持ちも高まっていったとの声があがりました。
迎えた、試験当日。
日頃の稽古と同様に、ストレッチ、千照館式四股踏み、道場生同士の踏み合いでのウォーミングアップ。
道場生は、試験日という非日常感に浮足立ちしそうになるところ、踏まれ役の皆さんの見守る眼線、指導部の平時と変わらぬ泰然とした様に勇気づけられ、心落ち着かせ、心地よい緊張感を保ちながら開始を待ちます。
朝稽古と同じ時間に、三宅師範の挨拶からいよいよ試験が始まりました。
まず「口頭試験」
千照館道場で稽古時に掲示される「丹足道八カ条」を音読する試験です。
日頃は、稽古始まりに、井上師範代と共に、道場生一同で音読しています。
三宅師範が前夜深夜までかかってご用意くださった全員参加型で。踏まれ役でご参加の方にも試験官の一員として参加頂くことに。筒の中からくじのように選んで頂き、開いた紙にある「○条」と発して頂き、道場生が○条の音読を行います。音読には時間制限があり、緊張感に包まれつつも、稽古の度に皆で音読して、身に沁み込んできた言葉を発すると、清々しい気持ちになりました。
そして「実技試験」へ
踏み始め前の数分間、踏まれ役の方とお話し、体の気になるところなどを確認しました。
三宅師範の「それでは、はじめてください」の声で、道場生は、踏まれ役の方への丹足へ集中します。
30分間でお相手の全身を踏みほぐします。4つある丹足の型を、決まった順序に踏みすすめます。最後にはお相手の足裏を踏んで踏み終えます。緊張感を保ちつつ、相手とのコミュニケーションを取りながら、踏みほぐし。踏み終わればあっという間の30分です。上級挑戦者は、30分×2回。後半は別の踏まれ役の方を、踏みほぐし。
踏み終わりに踏まれ役の方から感想をいただきました。気持ち良かった。ありがとう。じんわりと心ほぐれる言葉を頂きました。3級以上の受験者には、後半の実技試験への強い応援の声にもなりました。ありがとうございました。踏み終われば自然と互いに打ち解けてあちらこちらでおしゃべりの花が咲いていました。
実技試験は、昨年から、項目毎に達成度が点数化されました。
道場生の必読本・丹足教本にある「丹足型の三原則の実践度」、「強弱の付け方」加えて、上級挑戦者には相手の踏まれ心地という要素が加わります。試験においては、踏み姿の美しさを問われます。「リズム」「圧のコントロール」といった力の加え方、「連動性」「脱力感」という身体の使い方、そして踏む人が変わった時の「対応力」も採点に含まれます。
丹足はおなかで踏む、ごまかしのきかない動きです。一夜漬けで実践することは難しく、稽古参加時の取り組み方や日頃の自身の鍛錬の実践といった細かい積み重ねが大切です。当日だけでなくそれまでの日々の実践で勝負します。当日は場の力にも後押しされ、今まで積み重ねた自分自身を信じ、皆全身で今持てる自力を出しきったと思います。踏み終わりの表情を見ても。
実技試験後、全員、輪になって
踏まれ役の皆さんから試験ご参加の感想を頂きました。
私たち道場生が、日頃感じている、そしてまだ丹足を知らない方々に知ってもらいたいと思っている、丹足の魅力や良さを全て、いえそれ以上に語っていただきました。踏まれ役の皆様に、丹足の魅力が少しでも届いたことが喜びです。皆様からの感想は道場生の宝物です。
試験の終わりに、三宅師範より講話がありました。
近頃よく耳にする自己実現、自己肯定感、自己承認欲求。果たして、自己ばかりで完結しえるのであろうか?
真に相手を思い遣る行為に対し、自己に向けられた気持ちこそが自己肯定感を高めていくものなのではないだろうか(活動隊まっちゃん解釈)
丹足の触れ合いから始まり心の交流を体験した今だからこそ、身に迫り腑に落ちドスンと心に刺さる話しでした。
踏まれ役の方々へ。お帰りの際に、三宅師範よりお礼に 桜野園さんのお茶をお渡しさせていただきました。
私たち道場生も、稽古終わりのお茶会で、その爽やかな美味しさを楽しんでいます。
改めまして。
踏まれ役でご参加の皆様。当日はご参加頂きありがとうございました。今までで一番多くの踏まれ役にご参加を頂きました。試験を重ねるごとに、踏まれ役の皆様の有難さを感じております。ご自身のお時間を割いて足を運んでくださり、試験にご協力頂き、大切な身体を預けて頂きましたこと、心より感謝申し上げます。試験中の踏み姿の撮影してくださった方々ありがとうございました。写真は協会広報に活用させていただきます。丹足後に頂きました感想は千照館の宝物です。触れ合い、心通わせる時を共に過ごしたこと、嬉しく、皆様にとっても心地よいひと時を共に感じて頂けていたら幸いです。本日の皆様から頂いた宝物を糧として今後も道場生一同精進してまいります。今後とも丹足、千照館を応援頂ければ嬉しいです。またの機会にお目にかかれることを楽しみにしております。
指導部の先生方。事前のご準備から当日の試験の運営の全てを担って頂きありがとうございました。私達道場生が安心し、落ち着いて試験に向かい、丹足に取り組めるようにご配慮いただきましたこと深く感謝申し上げます。皆、今持てる力を存分に発揮できたことと思います。新たな試験の試みで、八カ条を通して自分のあり方を振り返り、反省する機会を得たことは大変有意義な時間となりました。真の自己実現のためにできること、それぞれに今回の試験で得た気づきがありました。これからの丹足に人生に活かしてまいります。ありがとうございました。
試験参加の道場生の皆様。ハードワークな一か月間でしたね。お疲れさまでした!かけがえのない経験でしたね。試験受けられなかった方々も来年は是非とも一緒に受けましょう。試験後には心も体もすっきりと、清々しい気持ちになりました。今後も道場生それぞれがより一層自身の丹足技能向上に励み、一人でも多くの方に丹足に触れてもらい、心地よさを感じていただけるよう、終わりなきこの道を一緒に歩んでまいりましょう。
最後に。
踏み終わりの和らいだ表情が印象的だった踏まれ役の皆様。創意工夫を凝らして充実な学びの時間をくださった三宅師範。日頃の稽古で私たち道場生を導いてくださる井上師範代。試験には参加できなかったけど応援の声を送ってくれた道場生の仲間。道場生の練習にお付き合いくださり応援の声をかけてくれたご家族、ご友人、丹足サークルの会員、千照館、丹足に関わる全ての関係者の皆様。この投稿をご覧くださっている貴方。令和6年10月20日(日)に千照館第10回段級試験は、皆々様のおかげをもちまして、無事に執り行われました。踏み合いから生まれる心の交流を持つことができ、充実した心地よい時間となりました。丹足、千照館への皆様のお心添えに心から深く感謝を申し上げます。日頃からの皆様のお気持ちに添えるよう、これからも丹足精進を積み重ねてまいります。今後とも変わらぬ応援をいただければ幸いです。
今年の段級試験は終わりました。今回、試験が終わりではない、ここからこそがはじまりなのだという意識をはっきりと持つ試験でした。得た学びを胸に、丹足技術の向上、丹足道八カ条に向き合い、より人となりを深めてまいります。丹足普及につながるように。新たな一年が始まります。
試験終わり。清々しい気持ちで、ランチ会へ。来年あなたもご一緒しませんか?
千照館稽古は、現在、見学受付中です。一度、私たちの丹足稽古を見に来てください。
ご連絡お待ちしております。
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